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どしたんっ、その音!

〜吹奏楽/ブラスバンドに関わってまだ日が浅い指導者のための指南書として〜

音の向かう先(音程を合わせよう)

楽器を演奏する時。

音が向かう先をイメージして意志をもって音、特に音程をつくらないと

惰性で生まれた行き場のない音になってしまう

 

大前提として知っておかなければならないことは、

吹奏楽で使用する管楽器は、ただ吹いただけでは正しい音程にならない」

ということ。

 

楽器のもつ癖であったり、自分自身の吹き方の問題だったり、とにかく、自動的にその音程にハマることはなく、(その精度の高い楽器は存在するけれど)演奏者は常に音程をコントロールしながら演奏しなければならないのだ。

 

実際子どもにとって,これって本当に大変。

作戦を練らないと,この音合わせだけで一日がなくなってしまうほど。

 

しかし、演奏中に意識するポイントがあって、それを知っておけばストレスがかなり減る。

 それは、「なぜ音程がズレるか」を知り,「どうすればズレにくくなるか」の対策を考えるのだ。

以下は,僕がやってみた方法。いがいといいと思ってる。

 上行系、下行系、ハーモニー※1の移り変わりの際に特に意識したい。

 

次の2つの譜例を例に説明する。

(ちなみに,これはうちの学校の校歌の楽譜だ。)

   f:id:music-sphere:20170312103428p:image

【譜例1】は,いわゆるFdurの「ドレミファ」。

ただの上行系だが,ファからシ♭に移る時,最終的に行き着く際の[シ♭]の音程を意識する必要がある。

なぜならば,何も考えないで演奏すると[シ♭]の音程はほぼ確実に低くなるからだ。

要するに,音程が上がりきらないのだ。

(その原因は,口や息の向きやスピードが初めの[ファ]の状態のままで[シ♭]に行こうとするからだ。)

 

同様に下行する時もそう下に行き着く先の音程を意識しないと下がりきらずに中途半端な音程になりやすい

 

次は【譜例2】

これはさらにやっかい。

スタートの[ファ]からオクターブ上の[ファ]に上がっている。

その間,下がる音もあるし跳躍もある。【譜例1】よりも明らかに高度だ。

もちろん,何も考えないとこちらもほぼ確実に上がりきらない

しかし,よく見るとこちらは,[ファ]→[ラ]→[ド]→[ファ]と赤丸のような階段になっている。

これに気付けば,赤丸の音を順に上へ上へと意識して行けばよいのだ。※2

いきなり[ファ(f1)]からオクターブ上の[ファ(f2)]を意識するより,順に追っていった方が楽だし,それぞれの音程を意識しているので,結果,それぞれの音が美しくなる。

慣れれば,いきなり上を狙えるけどね。

 

【まとめ】

  • 上行の時,何も考えないと上の音は低くなりがち(上がりきらない)
  • 下行の時,何も考えないと下の音は高くなりがち(下がりきらない)
  • どちらも,行き着く先の音程を意識することが大切

 

※1 ハーモニーについては後日ね。

※2 なぜ,ファ,ラ,ド,ファの四つを意識するかというと,人間の耳は,「長い音」「高い音」「大きい音」に意識が向きやすい。つまり,その音が気になりやすいからだ。これについてもまた後日。

 後日が多いね。